サービスデザインを実施するには?流れや重要性を紹介
製品やサービスが無数に溢れる現代では、単純な質だけでは顧客にサービスや商品を利用してもらえない可能性があります。
競合との差別化を図るためには、商品に付随する顧客体験が重要であり、継続して提供できる仕組みや体制を整えるためにはサービスデザインが不可欠です。
UXデザイナーやプロダクトデザイナーのなかには、「サービスデザインの定義や重要性を知りたい」「サービスデザインの流れを知りたい」と悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
この記事では、サービスデザインの定義や重要性、サービスデザインのプロセスについて詳しく解説します。
目次[非表示]
- 1.サービスデザインの定義
- 2.サービスデザインの重要性
- 3.サービスデザインのプロセス
- 3.1.①リサーチ
- 3.2.②アイディエーション
- 3.3.③プロトタイピング
- 3.4.④実装
- 4.まとめ
サービスデザインの定義
サービスデザインとは、商品とそれに付随する顧客体験を継続して提供できるような仕組みと組織をデザインすることです。
顧客体験は、顧客が商品を購入して実際に利用した後までの一連の経験のことをいいます。
顧客体験の創出を重要視しているため、商品を購入・体験する顧客だけではなく、商品を提供する会社や従業員もデザインの対象です。
顧客体験を考慮したデザインを行うことで、新たなサービスの創出や既存事業の内容改善につながる可能性があります。
サービスデザインの重要性
現代社会では経済や技術の発展により、あらゆる商品やサービスが簡単に入手できます。
そのため、単純に良い商品だけでは競合との差別化が図りにくく、今後はサービスの付加価値が求められると考えられています。
また、顧客の商品に対する期待が以前より高まっており、単純な性能や質のアピールだけでは顧客に印象付けることができない状況も、サービスデザインが重要視される要因の一つです。
商品開発に携わる関係者が分野の枠組みを越えた連携を図ることで、顧客のニーズを満たせる良い商品・サービスのデザインを目指すことができます。
サービスデザインのプロセス
サービスデザインは、一般的に4つのステップで構成されています。
サービスの流れは、UXデザインの基本的なプロセスと共通する部分が多く、商品開発において重要な要素の一つです。
ここでは、サービスデザインのプロセスをご紹介します。
①リサーチ
サービスの基礎となる仮説を立てるために、インタビュー等を通して特定の顧客の行動や行動原理について情報収集します。
集めた情報は商品設計の土台となるため、顧客の声や体験談はデータとしてまとめておくことが大切です。
リサーチは課題や問題を発見するためだけではなく、開発する商品の方向性を決める重要なステップとなります。
その後の開発の流れが誤った方向に進まないようにするためにも、入念に実施する必要があります。
リサーチを適切に行うことで、顧客の潜在的なニーズや価値観に対する理解を深めることができ、より良いアイデアにつながります。
②アイディエーション
リサーチで得た情報をもとに、顧客のニーズを満たすためのアイデアを出していく作業をアイディエーションといいます。
ニーズがある顧客体験をシナリオやストーリーに落とし込み、必要だと感じる質や機能を見出す重要な作業です。
新たなアイデアは、突然生まれる可能性があります。一つのアイデアを出して終わりにするのではなく、より良いものになるように成長させる姿勢が大切です。
それぞれのアイデアは、分類や統合を繰り返してブラッシュアップすることで、より洗練された商品開発につながります。
③プロトタイピング
プロトタイピングとは、ブラッシュアップされたアイデアの成果物やコンセプトを試作・検証することです。
商品・サービスを利用する顧客モデルや利用シーンを想定し、商品のモックアップやビジュアルの試作を行います。
作成したプロトタイプを実際に触ってみて、顧客のニーズを満たせるクオリティがあるかどうかの検証を何度も重ねます。
試作の初期段階は、可能な限り小規模に留めておくことで不確実性やリスクを把握することができ、より質の高い商品・サービスにつなげられます。
④実装
プロトタイピングで得た結果をもとに本格的な商品を作り上げ、実際に使用されるシーン・現場に投入することを実装といいます。
商品を安定供給するための生産・運用体制を整え、商品PRや製造などの通常業務に移行していきます。
実装の段階ではデザイナーや開発者、経営陣など、商品開発に携わったさまざまな部署・関係者の協力が必要不可欠です。
まとめ
この記事では、サービスデザインについて以下の内容で解説しました。
- サービスデザインの定義
- サービスデザインの重要性
- サービスデザインのプロセス
サービスデザインは、商品に付随する顧客体験だけではなく、それを継続して提供できる組織や仕組みを形成するのに効果的です。
あらゆる製品やサービスが溢れる現代では、競合との差別化を図るためにサービスデザインは不可欠な要素になってきています。
商品を利用する顧客だけではなく、商品開発に携わる会社・従業員をデザインの対象にすることで、既存事業の内容改善、および新たなサービス・価値の創造につながります。
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