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サービスデザインにおけるユーザーリサーチの重要性とその方法

サービスデザインとは?

サービスデザインとは、ユーザーがサービスを利用する全体的な体験を向上させるために、サービスの企画、設計、提供に関わるプロセスを包括的に考える分野です。

サービスデザインは、デジタルと物理的なインターフェースを統合し、ユーザーのニーズに基づいた価値のあるサービスを提供することを目的としています。


なぜユーザーリサーチが重要なのか

ユーザーリサーチは、サービスデザインにおいて最も重要なプロセスであり、要素のひとつです。サービスを利用するユーザーの行動やニーズを深く理解することで、ユーザーにより良い体験を提供することができます


今回はサービスデザインにおいて、ユーザーリサーチが重要な理由とその方法について、詳しく解説していきます。


目次[非表示]

  1. 1.ユーザーリサーチの目的と効果
  2. 2.リサーチ方法
    1. 2.1.インタビュー
    2. 2.2.観察
    3. 2.3.アンケート
    4. 2.4.データ分析
  3. 3.成功事例
    1. 3.1.セブン銀行
    2. 3.2.Airbnb
    3. 3.3.Spotify
  4. 4.ユーザーリサーチの統合と活用
  5. 5.まとめ



ユーザーリサーチの目的と効果

ユーザーリサーチの目的は、ユーザーの潜在的なニーズ、ユーザーやプロダクト・サービスのもつ問題や課題、プロダクトやサービスに対しての期待を明らかにすることです。この情報をもとに、サービスデザインはユーザーの期待を超える価値を提供することができます。

つまり、ユーザーリサーチを行うことで、サービスの利用率と顧客満足度、そしてブランド忠誠度の向上を期待することができるということです。


リサーチ方法

インタビュー

インタビューは、ユーザーから直接意見を聞くことで、ユーザーのニーズや課題を深く理解するための手法です。

インタビューにより、ユーザーの感情や行動の背景にある理由を深掘りすることができます。たとえば、インタビューを通じて、特定の機能がユーザーにとってどのような価値を持つのかを明らかにすることができます。


観察

観察は、ユーザーが実際にサービスをどのように利用しているかを直接観察する手法です。この方法で、ユーザーが自覚していない行動や習慣を明らかにすることができます。たとえば、店舗内でのユーザーの動線を観察することで、より効率的なレイアウトを設計することができます。


アンケート

アンケートは、広範なユーザーから定量的なデータを収集するために使用されます。アンケートを通じて、特定の問題やテーマに対する多くのユーザーの意見を一度に収集することができます。


データ分析

データ分析は、ユーザーの行動を定量的に分析・理解するための手法です。たとえば、ウェブサイトのログデータやアプリの使用統計を分析することで、ユーザーがどのようにサービスを利用しているかを把握できます。この手法は、ユーザーの行動パターンやトレンドを特定するために利用されます。


成功事例

セブン銀行


セブン銀行は、ユーザーリサーチを活用してATMサービスのユーザー体験を向上させた成功例です。2001年の設立以来、セブン銀行は日本全国に広がるセブン-イレブン店舗にATMを設置し、ユーザーが24時間365日アクセスできる環境を提供しています。

また、利用者のフィードバックに基づいてATMのインターフェースを改善し、使いやすさを向上させました。これにより、ユーザーの利便性が高まり、顧客満足度が向上しました。

(参考:セブン銀行


Airbnb


Airbnbは、宿泊予約プラットフォームの提供を通じて世界的に成功を収めましたが、その成功の背後には綿密なユーザーリサーチがあります。

Airbnbは、ホストとゲストの双方に対して定期的にアンケートを実施し、ユーザーが直面している問題や改善点を洗い出しました。また、ユーザーの行動データを分析することで、予約プロセスや検索機能の最適化を行いました。

これにより、Airbnbは個々のユーザーにとってカスタマイズされた体験を提供し、利用者の信頼を獲得しました。

(参考:Airbnb Newsroom


Spotify


Spotifyは、ユーザーリサーチを通じて音楽ストリーミング体験を最適化してきました。特に、「Discover Weekly」プレイリストの導入は、ユーザーの聴取履歴やフィードバックを基にしたデータドリブンなアプローチの成功例です。

この機能はユーザーに好評を博し、Spotifyの利用者増加とブランドロイヤルティの向上に貢献しました。

(参考:Spotify Newsroom


ユーザーリサーチの統合と活用

ユーザーリサーチで得られた情報は、プロダクトチームやサービスデザイナーだけでなく、企業全体で共有されるべきだと考えます。この情報をもとに、プロトタイプの作成やサービスの調整が行われ、フィードバックを反映することで、サービスの品質向上を図ることができます。

ユーザーリサーチは、サービスの開発プロセス全体にわたって活用されるべきものであり、その結果として提供されるサービスは、ユーザーの期待に応え、さらにはそれを超えるものになります。


まとめ


ユーザーリサーチは、サービスデザインの根幹を形成し、ユーザーのニーズや期待に応えるための正確な方向性を提供します。このプロセスにより、サービスの成功率が高まり、競争力のあるサービスが提供されます。

今後、AIや機械学習の進展により、より高度なユーザーリサーチが可能になると期待されます。これにより、ユーザーの行動やニーズをより深く理解し、個別化されたサービスを提供することができるようになるでしょう。

また、持続可能性やインクルーシビティを考慮したサービスデザインがますます重要になると予測されます。


アジケでは豊富なユーザーリサーチの経験をもとに、UI/UXデザイン、サービスデザイン、プロダクトやサービスのデザイン改善等のサービスを提供しています。
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ajike丨UX Design
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”仕組みのデザイン”をテーマにUXコンサルティング、事業デザイン、UI/UX改善などを手がけるデザイン会社 ▼仕組みのデザインとは? 課題解決や価値創造が、局所的ではなく持続的に循環していくサイクルそのものをつくることです。例えば「DX」も仕組みのデザインのひとつ。教育現場や製造現 場、店舗など多数の場所においてDXの推進等を支援しています。