お客様の声
オムロン株式会社

オムロン株式会社 イノベーション推進本部 SDTM事業推進部 部長 今江友和様(写真左)
オムロン株式会社 イノベーション推進本部 SDTM事業推進部 戦略統括担当 河野智樹様(写真右)

自律型業務改善サービス「pengu」のサービスデザインをご支援

ご相談の背景(課題)

自社が開発した業務改善サービス「pengu」を導入した顧客が、現場でサービスをうまく活用できていない

プロジェクト内容

(1) サービスと利用者の現状分析し、注力ポイントの決定(サービスブループリントによる業務プロセスと課題の可視化)
(2) 利用者の課題の深堀り(顧客プロファイル)
(3) 「理想の状態」を定義、再構築

成果

・課題が可視化され、改善すべき点が明確に
・顧客理解の解像度が向上し、今後サービスのUXを考える上での基盤ができた
・サービスの方向性が明確になったことにより、メンバーの意欲が上昇、成長を促進
工場の自動化を中心とした制御機器、電子部品などの開発で知られるオムロン株式会社。オートメーションのリーディングカンパニーとして、近年ではセンシングデータの活用を通じた社会的課題の解決に向け、取り組みを進めています。
アジケでは、同社のイノベーション推進本部SDTM事業推進部が立ち上げた自律型業務改善サービス「pengu」の課題発見や理想のユーザー体験の設計、顧客プロファイル、営業コンテンツのデザインなどサービスデザインを支援しています。1年間の取り組みについて、プロジェクトをリードするお二人にお話をうかがいました。

2015年から続くデータ活用推進の取り組み。製造業を対象にサービスを開発

ー まずは、お二人の所属するイノベーション推進本部SDTM事業推進部が追うミッション、取り組み内容について教えてください。
今江さん(オムロン)
私たちの部署では、業界/企業を超えてデータを自由に活用することで、誰もが社会的課題を解決できるデータ流通市場(SDTM)の実現を目指した新規事業の創出に取り組み、現在はその中のデータ活用支援事業に取り組んでいます。お客さまに対し何が提供できるのか、これまで新たな提供価値の検証を行い、サービスとして形にしてきました。
現在はその価値をいかにお客さまに届け、カスタマーサクセスへとつなげていくかを実践するフェーズにさしかかっています。
お客様の声_オムロン株式会社_02

河野さん(オムロン)

私はその中で、ビジネスプロセスの構築や営業活動の仕組みづくりなどを含めた、事業全体の戦略を統括しています。
お客様の声_オムロン株式会社_03
ー 今回、オムロンさまが自律型業務改善サービス「pengu」を立ち上げた背景について、あらためてお話いただけますか?
今江さん(オムロン)
当社は、製造業のお客さまを始め社会インフラ事業者様などに、様々なセンシングデバイスを提供している会社です。私たちは、そのセンシングデバイスで得られるデータを、業界を超えて有効活用できるようになれば、解決に導くことができる社会的課題が複数あるのではないかと考えてきました。そこで2015年ごろから、国への働きかけなどを含めた活動を行っています。

本事業はその流れを組む活動の一環であり、まずは自社を含む製造業を中心とした現場のデータ活用を推進するためのものです。この事業をファーストステップとし、いずれは特定の企業間でデータが連携されるようになること、さらには不特定多数のデータ流通が実現する世界を目指しています。
オムロンさま_説明資料1

河野さん(オムロン)

今回立ち上げた自律型業務改善サービス「pengu」のメインクライアントは、中小規模の製造業です。製造業の中でも特に、組み立て加工では、現場でデータを有効に活用できる余地がまだまだ残っています。そうした現場で働く人たちに使っていただくため、新たなサービスを考案しました。
サイトイメージ
実際のサービスサイトと「pengu」のブランドに込めた想い。
サービス名やロゴなどのブランディングもご支援。

サービスの課題と向き合う中で、デザインの必要性に気づいた

ー 今回、本サービスを設計していく途中段階でアジケにご相談をいただきましたね。パートナー企業を探すことになった経緯を教えていただけますか?
河野さん(オムロン)
まずは「pengu」を社内工場で導入して検証を行ったところ、データ処理が簡略化でき、業務に有効活用できることがわかりました。しかし、一方で解消すべき課題も見つかりました。

現場のメンバーが、サービスの利用に関する導入教育のあと、しばらくして単独で利用しようとしたときには記憶が薄れてしまい、うまく活用できない場面を多く見かけたのです。独自での学習や理解を深めるには、ユーザー体験に専門的な知見を持つパートナーが必要だと考えました。

今江さん(オムロン)

たしか3、4社に話を聞いて、最終的にアジケさんにお願いしたんですよね。
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ー ありがとうございます。アジケを選んでいただいた決め手はなんだったのでしょうか。
河野さん(オムロン)
アジケさんだけ、最初のヒアリングのアプローチから他社と全く異なっていました。多くの会社からヒアリングで聞かれたのは、主にソフトウェアの中身、機能面の話だったんです。提案いただいた内容も、文言の置き換えなどUIの改善が大半でした。

しかしアジケさんには、「どんなお客さまが使いますか?」「どのように使われますか?」など、ソフトウェアの話ではなく、お客さまについてとにかく細かく質問されたと記憶しています。

そうしたやり取りを重ねるうちに、サービスを改善していくためには、まずは課題のボトルネックとなっている部分を特定する必要があるのだと実感しました。実際にサービスを利用されるお客さまのことを徹底的に掘り下げて理解すること、顧客プロファイルの重要性に気づかされ、アジケさんに支援いただくことにしたんです。
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徹底したプロファイリングにより、顧客理解の解像度が大きく向上

ー アジケとは2021年3月にプロジェクトをスタートし、1年の間にいくつかの段階を踏んで支援させていただきました。まずはサービスの全体像を俯瞰して事業者とユーザー両者の登場人物や接点、現状の課題を整理し、サービスの理想の状態を定義するところから着手しました。

その後、顧客プロファイルやブランディング、営業コンテンツデザインなど幅広くご一緒しましたが、アジケの支援の仕方についてはどんな印象を持たれましたか?

河野さん(オムロン)

プロジェクトの設計やファシリテートをしっかりしていただいたので、私たちはサービスに関する議論に集中することができました。一つひとつの議論を重ねていたら、いつの間にか今後のために必要な情報が整理されていたというか。
pengu_アプローチ画像1
プロジェクト開始時にサービスとユーザーの現状を分析
今江さん(オムロン)
ある意味、私たちはサービスについて知りすぎてしまっている状態だったので、客観的な視点から情報を整理していただいて助かりました。自分たちが当たり前のように説明に使っていた言葉一つとってみても、他の人には通じにくいものがあり、新たな発見がありましたね。

河野さん(オムロン)
表層的なブランディングやデザインの改善のように、いきなり私たちの求める解を出してもらうのではなく、それ以前の部分を掘り下げて考えられたことが何よりの収穫でした。

そして今回のプロジェクトではとにかく、最初に一緒に作成したこのサービスブループリント、それに伴う詳細な顧客プロファイリングが、今後のサービスのUXを考えていくための基盤になったと思います。
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サービスブループリントで複数のユーザーの理想の体験、
それに伴うサービス提供者のオペレーションを可視化
ー アジケがご一緒する以前も、貴社内でサービスの利用者となるお客さまの調査や分析は繰り返していらっしゃると思います。これまでとは何が違っていましたか?
今江さん(オムロン)
ターゲットが変わっているわけではありませんが、アジケさんとの取り組みを通じ、顧客理解の解像度が非常に向上した感覚があります。プロジェクトメンバーの意識も変わり、「利用者から直接、さらに詳しい話を聞いてみよう」など、意欲的な行動が多々見られるようになりました。

河野さん(オムロン)
確かに、私たち自身もお客さまについての分析を行っていましたが、ターゲットとなる利用者の行動に対して、「自分たち(=オムロン側)がどうアクションするか」までを徹底した棚卸しはできていませんでした。

今回、お客さまと自分たちの行動を合わせて整理していったことで、コミュニケーションのズレが可視化されて改善すべき点を明らかにすることができたと思います。
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顧客プロファイルのデータ分析の一部

オンラインのコミュニケーションツール活用で、メンバーにも変化が

ー この1年間、ほぼすべての進行をリモート、オンラインで実施してきました。こうしたプロジェクトの進め方に関してはいかがでしたでしょうか?
河野さん(オムロン)
この1年、オンラインでプロジェクトを支援いただき、不便だったことや不満に感じたことはほとんどありませんでした。もちろん、本当はもっとみなさんと直接お会いして話したい、という気持ちはありますよ(笑)。でも新たなコミュニケーションツールを使ったやり取りも新鮮で、プラスの感覚しかなかったですね。
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バーチャル空間「Gather」を使いワークショップを実施

ワークショップについて詳しくはこちら


ホワイトボードツール「miro」上で各自が自由に付箋を追加できる場などが多く、個々のプロジェクトメンバーも立場や役職などの垣根を超えて、自分自身の考えやアイデアを伝えやすかったのではないかと思います。

今江さん(オムロン)
プロジェクトメンバーの意識が、だんだんと変化している感覚もあります。ほとんどのメンバーが複数の役割を兼務している状態なのですが、はじめにサービスブループリントや顧客プロファイリングを共通認識にすることができたので、サービスとして向かう方向性が明確になり、当事者意識を持ちやすくなっている側面はあるかもしれません。

個人的にも、スピード感をもってプロジェクトが進んでいる実感があり、確かな手応えを感じています。だからこのプロジェクト自体がすごく面白いですね。
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「価値を伝えるため」の準備期間を経て、サービスとして次のフェーズへ

ー 2022年7月に、新たなサービスがリリースされます。今後の展望について教えてください。
河野さん(オムロン)
この1年で設計してきた顧客プロファイルを引き続き充実させていくのはもちろんのこと、これからはこのプロファイルを実際に活用していくフェーズに入っていきます。整理した根本の情報をどのように使い、お客さまとコミュニケーションを重ね、サービスの価値を伝えていくか。次はそのプロセスや仕組みのデザインを、アジケさんと一緒に進めていきたいと思っています。
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ー 今回のプロジェクトを通じて、デザインの可能性を感じていただけましたでしょうか?
河野さん(オムロン)
一般的にはまだ、見た目や操作性の部分を改善することが“デザイン”だと思われがちだと思います。でも、そうした表層だけでは、人は動かない。思ったよりも動いてくれないんですよね。人がどのように情報を受け取るのかを深く理解したうえで、どのように刺激を与えるかを一つひとつ考えていかなければならない。そう考えると、「デザイン」という行為の深さを感じます。

今江さん(オムロン)
そもそも、事業開発そのものが「デザイン」であるともいえますよね。今までなかった新しいサービスについて言語化し、必要なお客さまに届け、活用いただけるようにしていく。そうしたデザインの考え方やプロセスを意識することによって、プロジェクトメンバー自身も成長することができていると思います。


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※インタビュー当時2022年4月の状況を掲載しております。
※撮影中のみマスクを外しています。

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