工場の自動化を中心とした制御機器、電子部品などの開発で知られるオムロン株式会社。オートメーションのリーディングカンパニーとして、近年ではセンシングデータの活用を通じた社会的課題の解決に向け、取り組みを進めています。
アジケでは、同社のイノベーション推進本部SDTM事業推進部が立ち上げた自律型業務改善サービス「pengu」の課題発見や理想のユーザー体験の設計、顧客プロファイル、営業コンテンツのデザインなどサービスデザインを支援しています。1年間の取り組みについて、プロジェクトをリードするお二人にお話をうかがいました。
2015年から続くデータ活用推進の取り組み。製造業を対象にサービスを開発
ー まずは、お二人の所属するイノベーション推進本部SDTM事業推進部が追うミッション、取り組み内容について教えてください。
今江さん(オムロン)
私たちの部署では、業界/企業を超えてデータを自由に活用することで、誰もが社会的課題を解決できるデータ流通市場(SDTM)の実現を目指した新規事業の創出に取り組み、現在はその中のデータ活用支援事業に取り組んでいます。お客さまに対し何が提供できるのか、これまで新たな提供価値の検証を行い、サービスとして形にしてきました。
現在はその価値をいかにお客さまに届け、カスタマーサクセスへとつなげていくかを実践するフェーズにさしかかっています。
河野さん(オムロン)
私はその中で、ビジネスプロセスの構築や営業活動の仕組みづくりなどを含めた、事業全体の戦略を統括しています。
ー 今回、オムロンさまが自律型業務改善サービス「pengu」を立ち上げた背景について、あらためてお話いただけますか?
今江さん(オムロン)
当社は、製造業のお客さまを始め社会インフラ事業者様などに、様々なセンシングデバイスを提供している会社です。私たちは、そのセンシングデバイスで得られるデータを、業界を超えて有効活用できるようになれば、解決に導くことができる社会的課題が複数あるのではないかと考えてきました。そこで2015年ごろから、国への働きかけなどを含めた活動を行っています。
本事業はその流れを組む活動の一環であり、まずは自社を含む製造業を中心とした現場のデータ活用を推進するためのものです。この事業をファーストステップとし、いずれは特定の企業間でデータが連携されるようになること、さらには不特定多数のデータ流通が実現する世界を目指しています。
河野さん(オムロン)
今回立ち上げた自律型業務改善サービス「pengu」のメインクライアントは、中小規模の製造業です。製造業の中でも特に、組み立て加工では、現場でデータを有効に活用できる余地がまだまだ残っています。そうした現場で働く人たちに使っていただくため、新たなサービスを考案しました。
実際のサービスサイトと「pengu」のブランドに込めた想い。
サービス名やロゴなどのブランディングもご支援。