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カスタマージャーニーに基づくUXデザイン:ユーザー体験を最大化する方法

カスタマージャーニーとは、ユーザーが製品やサービスと出会い、最終的にそれを利用し続けるまでの一連のプロセスを表したものです。このプロセスには、認知、調査、購入、利用、アフターケアといった段階が含まれ、それぞれの段階でユーザーがどのようにサービスに接するか、どのような感情を抱くかが記録されます。



UXデザインにおいてカスタマージャーニーは、ユーザーが体験するすべての接点(タッチポイント)を把握し、ユーザーが何を求め、どのような課題を抱えているかを理解するために不可欠です。これにより、ユーザーのニーズに最適化されたサービスや製品を設計することが可能になります。

今回は、カスタマージャーニーの作成方法から、各プロセスにおいてのポイントを詳しく解説したいと思います。

目次[非表示]

  1. 1.カスタマージャーニーとは?
  2. 2.カスタマージャーニーマップ作成
    1. 2.1.ペルソナの作成
    2. 2.2.ジャーニーステージ
      1. 2.2.1.① 認知(Awareness)
      2. 2.2.2.② 興味・調査(Consideration)
      3. 2.2.3.③ 購入(Purchase)
      4. 2.2.4.④ 利用(Use)
      5. 2.2.5.⑤ アフターケア・サポート(Post-purchase/Aftercare)
    3. 2.3.ジャーニーステージを特定する方法
      1. 2.3.1.① ユーザー行動のマッピング
      2. 2.3.2.② ユーザーのタッチポイントの特定
      3. 2.3.3.③ 感情とニーズの理解
      4. 2.3.4.④ ユーザーの目的を確認
    4. 2.4.タッチポイントの洗い出し
    5. 2.5.ユーザーの感情と課題の記録
    6. 2.6.現状分析とギャップの特定
  3. 3.体験設計:各タッチポイントでのUXデザイン
    1. 3.1.認知段階でのUXデザイン
    2. 3.2.調査段階でのUXデザイン
    3. 3.3.購入段階でのUXデザイン
    4. 3.4.利用段階でのUXデザイン
    5. 3.5.アフターケア段階でのUXデザイン
  4. 4.改善策:カスタマージャーニーに基づくUXデザインの継続的改善
    1. 4.1.定量的データの分析
    2. 4.2.継続的なプロトタイピングとテスト
    3. 4.3. 改善のサイクル
  5. 5.まとめ


カスタマージャーニーとは?

カスタマージャーニーとは、ユーザーが製品やサービスに初めて接触してから、購入、利用、そしてその後のフォローアップや再利用に至るまでの一連の体験や行動の流れを指します。

このプロセスは、複数のステージ(認知、調査、購入、利用、アフターケアなど)に分けられ、各段階でユーザーがどのように製品やサービスに関わり、どのような感情や課題を抱えるかを把握するためのものです。

カスタマージャーニーを理解することで、企業はユーザー体験を最適化し、満足度やロイヤルティを向上させることができます。


カスタマージャーニーマップ作成

ペルソナの作成

ペルソナとは、典型的なユーザー像を具現化した架空の人物のこと。年齢、職業、行動パターン、価値観、課題など、ユーザーの特徴を具体化することで、よりターゲットに沿ったデザインを作り出すことができます。


ジャーニーステージ

カスタマージャーニーのステージとは、ユーザーが製品やサービスに出会ってから購入や利用に至るまでのプロセスを分割した各段階のことです。一般的に、以下のようなステージに分類されます:

① 認知(Awareness)

ユーザーが製品やサービスの存在を知る段階。広告、口コミ、SEOなどがきっかけとなることが多いです。この段階で重要なのは、ユーザーがどのように製品やサービスを知り、どのチャネル(SNS、ウェブサイト、広告など)で認知されているかを把握することです。

② 興味・調査(Consideration)

製品やサービスに興味を持ったユーザーが、さらに情報を調べて比較検討を行う段階。製品の特長や価格、レビューなどを確認するために、企業のウェブサイト、ブログ、レビューサイトなどを訪れます。この段階では、ユーザーがどの情報に関心を持ち、どのように調査を進めるかを分析します。

③ 購入(Purchase)

ユーザーが製品やサービスを購入する段階。このステージでは、購入プロセスがいかに簡単でスムーズかが重要となります。購入時にユーザーが感じる不安やストレス(例:支払いの安全性、配達時間など)を特定することがUXデザインにおけるポイントです。

④ 利用(Use)

ユーザーが実際に製品やサービスを利用する段階。このステージでは、製品の使いやすさやサポート体制が重要となります。ユーザーがどのように製品を利用し、どんな課題に直面するかを分析し、それに基づいた改善策を考えることが求められます。

⑤ アフターケア・サポート(Post-purchase/Aftercare)

購入後のフォローアップ段階。カスタマーサポート、リピーター育成、アフターサービスなどが含まれます。製品やサービスの不具合があった際の対応や、定期的なコミュニケーションがユーザーの満足度や再購入に大きく影響します。このステージでは、サポートの質やリピート率を追跡し、改善点を見つけることが求められます。


ジャーニーステージを特定する方法

ジャーニーステージを特定するには、以下のステップを踏むことが一般的です。

① ユーザー行動のマッピング

ユーザーがどのように製品やサービスに接触し、どのような行動を取っているかをマッピングします。これには、ユーザーインタビューやアンケート、ウェブ分析ツール(Google Analyticsなど)を使用してデータを収集することが効果的です。

② ユーザーのタッチポイントの特定

各ステージでユーザーがどのチャネルを使って製品やサービスに接触しているかを明確にします。例えば、認知段階ではSNSや広告、購入段階ではECサイトや実店舗などがタッチポイントとなります。

③ 感情とニーズの理解

各ステージでユーザーが感じていること、期待していることを理解します。ユーザーがどんな不満や課題を感じているか、どんなサポートや情報を求めているかを特定することが重要です。これには定性調査(インタビューや観察)を用いることが効果的です。

④ ユーザーの目的を確認

各ステージでユーザーが何を達成したいのか(例:認知段階では情報の収集、購入段階ではスムーズな購入体験)を明確にします。ユーザーのゴールがはっきりすれば、UXデザインで対応すべきポイントが見えてきます。


タッチポイントの洗い出し

タッチポイントとは、ユーザーが製品やサービスに接触する瞬間のことです。例えば、ウェブサイト、ソーシャルメディア、広告、カスタマーサポートなど。

各タッチポイントでどのような体験が提供されるかを見極め、適切なデザインを行うことが重要です。


ユーザーの感情と課題の記録

ユーザーが各タッチポイントでどのような感情を抱き、どのような課題に直面するのかを記録することが、UXデザインの改善に繋がります。これにより、ユーザー体験の向上が図れます。


現状分析とギャップの特定

現在のユーザー体験と理想的な体験との間に存在するギャップを特定することで、UXデザインをどのように改善すべきかが見えてきます。これにより、ユーザーの満足度を向上させるための具体的なアクションプランを策定することが可能です。


体験設計:各タッチポイントでのUXデザイン



認知段階でのUXデザイン

認知段階では、ユーザーが初めて製品やサービスに出会う場面です。

この段階でのUXデザインは、印象的でわかりやすいブランドメッセージや視覚デザインを提供することが重要です。


調査段階でのUXデザイン

ユーザーが商品やサービスについて情報を調べる段階では、ナビゲーションのしやすさや検索機能の精度が求められます。適切な情報構造やコンテンツの配置が鍵となります。


購入段階でのUXデザイン

購入段階では、スムーズでストレスのない購入体験を提供することが重要です。例えば、簡単なチェックアウトプロセスや安全な決済方法がユーザーの購買意欲を高めます。


利用段階でのUXデザイン

利用段階では、製品やサービスが使いやすく、期待通りに機能することが求められます。この段階でのUXデザインは、ユーザーが操作に戸惑わず、ストレスなく利用できるように設計されることを重視してください。


アフターケア段階でのUXデザイン

購入後のサポートは、カスタマーサポートの質やフォローアップの迅速さに大きく依存します。この段階でユーザーの信頼を確立し、長期的な関係を築くことが重要です。


改善策:カスタマージャーニーに基づくUXデザインの継続的改善

定量的データの分析

カスタマージャーニーにおける各タッチポイントで得られたデータを定量的に分析することで、ユーザー行動や満足度のトレンドを把握し、UXデザインの改善に役立てます。


継続的なプロトタイピングとテスト

UXデザインは一度作成して終わりではなく、継続的なプロトタイピングやユーザーテストを通じて改善を続けることが重要です。


 改善のサイクル

UXデザインの改善は、ユーザーデータを基にした分析、仮説の設定、プロトタイプの作成、テスト、そして再度の改善というサイクルで進めることで、継続的な向上が可能になります。


まとめ

カスタマージャーニーに基づくUXデザインは、ユーザーのニーズや課題を理解し、それに応える体験を提供するために不可欠な手法です。

今後、カスタマージャーニーのさらなる活用とAIなどの新技術の導入によって、よりパーソナライズされたUXデザインが求められると思います。

アジケでは豊富な経験をもとに、UI/UXデザイン、サービスデザイン、プロダクトやサービスのデザイン改善等のサービスを提供しています。
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ajike丨UX Design
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”仕組みのデザイン”をテーマにUXコンサルティング、事業デザイン、UI/UX改善などを手がけるデザイン会社 ▼仕組みのデザインとは? 課題解決や価値創造が、局所的ではなく持続的に循環していくサイクルそのものをつくることです。例えば「DX」も仕組みのデザインのひとつ。教育現場や製造現 場、店舗など多数の場所においてDXの推進等を支援しています。