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2025年のUI/UXはどう変わる?AI活用で進化するユーザー体験の新潮流 〜AI活用が進む今、見直される「人にやさしい設計」の価値とは?〜

なぜ今「AI × UI/UX」なのか?

2025年、生成AIの進化がデザインの現場を大きく変えようとしています。効率化・自動化はもはや当たり前。今注目されているのは、AIを使いながら「いかにユーザーに寄り添えるか」という、人間らしい視点です。

なかでも注目なのが、アクセシビリティの再定義。AIを導入すれば便利になる反面、ブラックボックス化や一部のユーザーに最適化されすぎる問題も出てきます。

だからこそ今、AI時代のUX設計に求められているのは「全ユーザーのための体験」なのです。

目次[非表示]

  1. 1.なぜ今「AI × UI/UX」なのか?
  2. 2.トレンド1:AIで実現するパーソナライズUX──リアルタイム解析と個別最適化の進化
    1. 2.1.ユーザー行動をリアルタイムに解析し、UIを瞬時に最適化
    2. 2.2.AIチャットボットの進化とアクセシブルなインターフェース
  3. 3.トレンド2:UI自動生成ツールの拡大──国内外の最新活用事例とその可能性
    1. 3.1.国産事例も登場。業務改善やスピード開発に貢献
    2. 3.2.アイディエーションやプロトタイピング支援にも有効
  4. 4.トレンド3:AIが変えるUXリサーチ──テスト・分析・改善の自動化へ
    1. 4.1.ユーザー行動の予測が可能に
    2. 4.2.A/Bテストやヒートマップ分析の自動化
  5. 5.注意点:AI活用でも「人間らしさ」を忘れないために
    1. 5.1.判断のブラックボックス化に注意
    2. 5.2.ユーザー視点を持ち続ける設計
  6. 6.未来予測:これからのUI/UXとAI活用の方向性
  7. 7.まとめ


トレンド1:AIで実現するパーソナライズUX──リアルタイム解析と個別最適化の進化

ユーザー行動をリアルタイムに解析し、UIを瞬時に最適化


ユーザーのスクロール速度、タップ箇所、閲覧時間などをAIが即座に解析し、その人にとって最も使いやすいUIをリアルタイムに表示する技術が広がっています。

たとえば千葉銀行のアプリでは、UX改善のために行動データを収集・分析し、個々のユーザーに合った改善が実施されました。


(参考:ちばぎんアプリ


AIチャットボットの進化とアクセシブルなインターフェース

ANAは、カスタマーサポートの効率化と顧客体験の向上を目的に、AIチャットボット「PKSHA Chatbot」を導入しました。

この取り組みにより、営業時間外の問い合わせ対応やFAQの活用促進など、顧客の利便性が向上しています。また、台風接近時などの緊急対応シナリオを短期間で実装するなど、柔軟な対応が可能となっています。

視覚障がいや高齢者でも操作しやすいよう、音声UIや大きなボタンの導入など、「人にやさしいインターフェース」への移行が進んでいます。

(参考:ANA AIチャットボット

AIによるパーソナライズは便利さだけでなく、「その人にとってのやさしさ」へと進化しているといえます。


トレンド2:UI自動生成ツールの拡大──国内外の最新活用事例とその可能性

国産事例も登場。業務改善やスピード開発に貢献

東京海上日動システムズは、AWSの生成AIを使って業務アプリを高速開発。UIの自動設計・プロトタイプ生成が効率化されました。

(参考:Amazon Web Services ブログ

また、国産のノーコードツール「STUDIO」「ペライチ」なども広く活用されており、デザインやコーディングの知識がない個人事業主や中小企業でも、直感的な操作でWeb UIを構築できる環境が整いつつあります。

特にSTUDIOは、デザイン性の高さと日本語対応のしやすさから、Web制作やUI設計のハードルを大きく下げる存在として注目されています。


(参考:Studio


アイディエーションやプロトタイピング支援にも有効

ChatGPT × Figma Plugin などの連携により、アイデア出しからUIドラフト作成までを一気に自動化する動きも加速中。

「まずAIに作らせてから、ブラッシュアップする」という使い方は、デザイン経験の浅いチームにも有効です。

UI自動生成ツールは、プロだけでなく“非デザイナー”にも門戸を開き、UX設計の民主化を推進しているんです!


トレンド3:AIが変えるUXリサーチ──テスト・分析・改善の自動化へ

ユーザー行動の予測が可能に

「どのUIを選ぶか」「どこで離脱するか」など、ユーザーの次の行動をAIが事前に予測し、設計段階で反映できるようになっています。

渋谷区ではSNS投稿データをAI解析し、ヒートマップを可視化する事例も登場しました。


(参考:渋谷区


A/Bテストやヒートマップ分析の自動化

Faber Company などが提供するヒートマップAI分析機能では、ユーザーの行動データをリアルタイムで解析し、UI改善の提案まで自動で実行されます。(参考:ミエルカヒートマップ

UXリサーチの現場は、AIによって“効率的かつ網羅的”に進化。PDCAのサイクルが高速回転しています🧐


注意点:AI活用でも「人間らしさ」を忘れないために

判断のブラックボックス化に注意

AIが出した答えにそのまま従うと、「なぜそのUIが良いのか」が説明できなくなるリスクも。

特にアクセシビリティ対応では、「意図」と「配慮」を人間が持つ必要があります。


ユーザー視点を持ち続ける設計

AIの提案はあくまでサポート。

最終判断は、ユーザーの文脈や感情を理解できる“人間”が行うことが大切です。

「AIに任せて終わり」ではなく、「AIを使ってより良い体験を作る」姿勢を持ちましょう。


未来予測:これからのUI/UXとAI活用の方向性

2025年以降、以下の3点が鍵となるでしょう🔑

  1. アクセシビリティ対応の“標準化”:AIによる自動調整で、視覚・聴覚・操作性の配慮があたり前に
  2. パーソナライズ精度のさらなる向上:ユーザーの“気分”や“目的”まで読む体験へ
  3. UX改善AIエージェントの登場:ユーザーの不満を察知し、自動で修正案を提示するAIが登場

AIは進化するが、“誰のためにデザインするか”という問いは変わらない。企業にとっては「UXの質」=「サービスの質」になる時代です。


まとめ

AIを活用したUX設計は、効率性・多様性・再現性すべてを高めてくれます。ですが、最後の一歩、“人に伝わる”体験を作るには人間の視点が不可欠です。

私たちアジケでは、金融・行政・教育など幅広い領域で、AIと人の力を融合したUI/UX設計を支援しています!

  • 生成AIを活かしたUI改善を進めたい
  • プロトタイプにAIを導入してユーザー検証したい
  • 自社サービスをもっとアクセシブルにしたい

こうしたお悩みがあれば、ぜひお気軽にご相談ください。

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ajike丨UX Design
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”仕組みのデザイン”をテーマにUXコンサルティング、事業デザイン、UI/UX改善などを手がけるデザイン会社 ▼仕組みのデザインとは? 課題解決や価値創造が、局所的ではなく持続的に循環していくサイクルそのものをつくることです。例えば「DX」も仕組みのデザインのひとつ。教育現場や製造現 場、店舗など多数の場所においてDXの推進等を支援しています。