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Webサイト改善に「ユーザーテスト」はなぜ必要?明日からできる、簡単な始め方を解説

Webサイトの担当者や事業責任者として、「Webサイトを改善したいけど、どこから手をつければいいかわからない」「リニューアルしたのに、なぜか成果が出ない」といった悩みを抱えていませんか?

アクセス解析のデータは毎日チェックしていても、数字の裏にあるユーザーの「なぜ?」や「どうして?」までは見えてこないものです。社内のベテランの意見や、担当者の勘に頼った改善では、いつの間にかユーザーの求めるものからズレてしまい、せっかくの努力が報われないことも少なくありません。

本記事では、そうした「勘と経験」に頼ったWebサイト改善から脱却するための鍵となる「ユーザーテスト」について、その必要性と明日からでも始められる簡単な方法を解説します。

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目次[非表示]

  1. 1.なぜ、サイト改善は失敗に終わるのか?
  2. 2.ユーザーテストがもたらす「3つの絶大なメリット」
  3. 3.専門家でなくても大丈夫!簡単なユーザーテストの始め方
  4. 4.ユーザーの声=サイト改善の最短ルート

なぜ、サイト改善は失敗に終わるのか?

ユーザーのために良かれと思って行った改善が、かえって使いにくさを生んでしまうことがあります。その原因は主に以下の3つです。

1. 作り手はユーザーのつまずきに気づけない「思い込みの罠」

 Webサイトの構築に深く関わっている人ほど、そのサイトの構造や専門用語に慣れ親しんでいます。

そのため、ユーザーがどこで迷い、何に困るのかを客観的に見ることが難しくなります。

作り手にとって当たり前のことが、初めて訪れたユーザーにとっては大きな障壁となっていることに気づけないのです。

2. アクセス解析データだけでは「なぜ」が分からないという限界

Google Analyticsのようなアクセス解析ツールは、どのページがよく見られているか、どこで離脱が多いかといった事実を教えてくれますよね。

しかし、ユーザーが「なぜ」そのページを離れたのか、「どうして」途中で操作をやめてしまったのか、といった理由まではわかりません。

ユーザーの行動の裏にある心理や感情は、数字だけでは見えないのです。

3. 社内の影響力のある人の意見に流されてしまう問題 

Webサイトの改善案が、客観的なデータやユーザーの声ではなく、社内で影響力のある人の意見や好みに左右されてしまうケースは少なくありません。

結果として、本当に必要な改善策が後回しになり、担当者の負担だけが増えてしまうという悪循環に陥ることもあります。

ユーザーテストがもたらす「3つの絶大なメリット」

こうした問題を解決する最も確実な方法が、実際にユーザーにサイトを使ってもらい、その行動を観察する「ユーザーテスト」です。

ユーザーテストは、企業規模や予算に関係なく、以下のような大きなメリットが考えられます。

メリット1:データだけでは見えない「本当の課題」が発見できる 

ユーザーテストは、アクセス解析では見えない「なぜ?」を明らかにします。

例えば、ある銀行のアプリの口座開設プロセスで、多くのユーザーが途中で離脱しているというアクセス解析データがあったとします。ユーザーテストを行うと、「本人確認書類の撮影方法が分かりにくい」「入力フォームの項目が多すぎる」といった具体的な理由が、ユーザーのつぶやきや行動から明らかになります。

これにより、本質的な改善すべきポイントを絞って施策を実行することができます。

メリット2:客観的な根拠で、スムーズな「合意形成」ができる 

「このデザインは個人的に好きではない」「このボタンはもっと大きくすべきだ」といった主観的な議論は、組織内で対立を生み、プロジェクトの進行を妨げがちです。

ユーザーテストで得られた「実際のユーザーがここでつまずいた」という客観的な事実は、関係者全員が納得しやすい強い根拠となります。

これにより、無駄な議論を減らし、スピーディな意思決定が可能になります。

メリット3:致命的な設計ミスを防ぎ、「無駄なコスト」を削減できる 

Webサイトをローンチした後で大規模な改修を行うには、多大なコストと時間がかかります。

ユーザーテストは、開発の初期段階やプロトタイプの段階で実施することで、致命的な設計ミスを早期に発見し、修正できます。

つまり、手戻りのコストを大幅に削減し、効率的なプロジェクト推進に繋がるということです。

専門家でなくても大丈夫!簡単なユーザーテストの始め方

「ユーザーテストは専門の会社に依頼するもの」と思われがちですが、実は明日からでも、誰でも簡単に始めることができます。

大事なのは完璧なテスト環境ではなく、「ユーザーの行動を観察する」という意識です!

ステップ1:目的とシナリオ(ユーザーに行ってもらうタスク)を決める 

まず、今回のテストで何を明らかにしたいのか、目的を明確にします。 

例:オンラインバンキングの新規口座開設プロセスで、ユーザーはどこで迷うのか?

次に、ユーザーに実行してもらうタスク(シナリオ)を作成します。 

例:「あなたのスマートフォンを使って、この銀行アプリで新規口座を開設してください」

ステップ2:テスト参加者(身近な人からでOK)を見つける 

テストの参加者は、必ずしもターゲットユーザーである必要はありません。まずは同僚や家族、友人に協力をお願いしてみましょう。

重要なのは、そのサイトのことを知らない人にお願いすること。

ステップ3:テストを実施する(思考発話法の紹介)

 参加者にシナリオに沿って操作をしてもらいながら、「今、何を考えていますか?」「なぜこのボタンを押そうと思いましたか?」と、頭の中で考えていることを声に出してもらう「思考発話法」で観察します。

【テスト実施のポイント】

  • ユーザーに「ここは使いにくいですね」と言われても、「いや、本当はこう使うんです」といった反論はしない。あくまで観察に徹すること。

  • ユーザーの操作画面を画面録画ツールで記録しておくと、後から見返すことができて便利です。

ステップ4:課題を整理し、改善策を考える 

テストで発見した「ユーザーがつまずいた点」をリストアップします。

  • 「入力フォームの項目数が多すぎる」

  • 「次の画面に進むボタンがどこにあるか分からなかった」

これらの課題をもとに、より効果的な改善策を考え、実行に移します。

ユーザーの声=サイト改善の最短ルート

Webサイト改善に魔法はありません。ユーザーが本当に求めているものは、アクセス解析の数字の向こう側、つまりユーザーの心の中にあります🫀

ユーザーテストは、その「本当の答え」を直接聞くための最も有効な手段です。大掛かりなプロジェクトではなく、まずは身近な人に協力してもらい、たった1人のユーザーの声を聞くことから始めてみませんか?その小さな一歩が、あなたのWebサイトを大きく成長させるための最短ルートになるはずです。

アジケは、金融業界に特化したデザインに関する様々なサービスを提供しています。

もし、この記事を読んでユーザーテストに興味を持たれたり、自社のWebサイト改善についてさらに詳しい相談を希望される場合は、ぜひお気軽にお問い合わせください!

ajike丨UX Design
ajike丨UX Design
”仕組みのデザイン”をテーマにUXコンサルティング、事業デザイン、UI/UX改善などを手がけるデザイン会社 ▼仕組みのデザインとは? 課題解決や価値創造が、局所的ではなく持続的に循環していくサイクルそのものをつくることです。例えば「DX」も仕組みのデザインのひとつ。教育現場や製造現 場、店舗など多数の場所においてDXの推進等を支援しています。

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