ーアジケが銀行に強くなったきっかけは?
アジケが初めて金融企業のプロジェクトを受注したのは、2018年。そこから、アジケが得意としている“アクセシビリティ”を重視した「銀行タブレットのUIUXデザイン」を受注したことをきっかけに同行の他チームを紹介いただき、デザインシステムの構築や構築したデザインシステムの社内浸透をサポートするプロジェクトに参画。その実績をホームページに掲載することで、他の金融機関のデザインプロジェクトのお声がけをいただくことになり、現在では社内の多くのリソースを金融企業さまに関するプロジェクトに割くようになりました。
ー銀行からのお問い合わせが増えた理由は?
2020年の銀行法の改訂と、デジタル化へのシフトがきっかけだと思います。これにより、銀行は今までと違う領域である「非金融領域」の新規プロダクトの開発や新しいサービスをゼロから生み出すことが活発に行われるようになりました。同時に、既存事業の再編に伴うデジタルプロダクトの開発が並行して進むなど、アジケにとっては好機が訪れていたのだと思います。
アジケは、デザインの専門家としてさまざまなプロジェクトに参画し、実績を積み重ねてきました。実績を重ねることで、金融業界の業務理解や組織への理解度も格段に上がりました。また、銀行のプロダクトデザインにおいてとても重要な若年層から高齢者層までの幅広い顧客に使ってもらうためのユーザビリティに強いデザインなどのノウハウが蓄積できたと考えています。
他の金融企業からアジケにお声がけいただく理由は「金融企業と一緒にプロジェクトを推進してきた実績」が大きいですね。まさに、金融業界や担当者のニーズとアジケが持っていたノウハウがマッチしている状況なのかなと感じます。
ー金融業界の特徴は?
金融機関はプロジェクト開始からリリースまで1年以上かかることも少なくありません。そのプロセスの中には、関係部署への承認や、セキュリティ面、法律面などの制約、システムの複雑性など他業界にない特徴があります。
いくつものプロジェクトの中で具体的な経験値として蓄積することで、進行の効率性とデザイン品質の向上に繋げることができるようになってきたと考えています。
ー具体的にどんなノウハウやスキルが必要でしょうか?
新規のプロジェクトを進行するにあたって、銀行がデザイン会社に求めるノウハウとスキルは、“誰しもが使いやすいデザイン”をつくること。
アジケは、“ユーザビリティやアクセシビリティが担保されたデザイン”を提供するとともに、その一歩先の“スムーズで満足度の高いプロジェクトの進行”にもフォーカスをおいています。
具体的には、
など、細部において専門性を高めてきました。
そして、それらに合わせたプロセスの提案やプロジェクトマネジメントを行うことでスムーズなプロジェクト進行が実現すると考えています。
アジケは今まで多数の金融機関のプロジェクトを担当させていただきました。それぞれの銀行さまのご協力によって、前述のような金融業界特有の事柄へのノウハウが他のデザイン会社に比べても強みとして蓄積されてきていると感じています。
そのため、プロジェクトの一つ一つの工程において銀行が求める、必要な段取りやサービスを提案・提供できるようになりました。
ー今後の展望を教えてください
多くの商品は「購買」によって成り立っており、私たちは購買を通じてお金を支払う「決済」を頻繁に行っています。
つまり、「決済」は私たちの生活の一部なんですよね。そういう意味で、アジケが手掛けたプロダクトのデザインは「銀行」だけのものではなく、人々の生活の一部。そこにアジケが関われているということなんです。
私たちは、金融サービスのデザインノウハウを培うことが、その他の業界のプロダクトやサービスに関わる際に必ず生きると考えています。
たくさんの人々が気持ちよく、簡単に使えるデザインをこれからも極めていきたいと考えています。
UXデザイナーとして大手企業や金融機関のあらゆるプロジェクトに参画してきたマネージャーの原さん。その経験からUXデザインの「本当にできる状態」について、大事なポイントと手法について語っていただきました。
大手企業や金融機関のあらゆるプロジェクトに参画してきたアジケ取締役の神田さん。多数のプロジェクトの経験を通じて培った、『デザイナーから顧客に対しての問いかけ』について、大事なポイントを多数語っていただきました。
「UXデザイン」が必要な場面やご自身のチームや企業に合ったパートナーを選定する際に必要な視点等をマネージャーの原さんにお聞きしてみました。
アジケは、UXデザインを活用して新規事業の立ち上げサポートや人事領域でのDX人材育成システムの構築、デザインチーム立ち上げ等、多岐にわたるプロジェクトをサポートしています。 今回は、UXデザインコンサルタントとして大手企業のプロジェクトを担当、豊富な経験を持つマネージャーの原さんに意見を伺いました。
アジケは2007年創業から20業界以上の多方面で数えきれないほどのプロジェクトを担ってきました。 今回はそんな経験からアジケが培ったこと、高いアウトプットを出し続けるために工夫していることなどをプロジェクトマネージャー(PM)の吉田鷹介さんにヒアリングしてみました。