Business development partner

当初は信用できなかったユーザーテスト。今は虜になってしまいそうです。

株式会社キッチハイク

共同代表/CTO 藤崎 祥見様
デザイナー 羽野 めぐみ様

株式会社キッチハイクのサービス「キッチハイク」のアプリのユーザー体験改善を目的に、ユーザーテストを担当しました。「キッチハイク」はみんなで食べる「みん食」アプリ。食べることが好きな人とつながる食コミュニティです。

同社はプロジェクト開始までユーザーテストの有用性に懸念を持たれていました。プロジェクトを終え、アプリのリニューアルを行った現在、ユーザーテストへの印象の変化や実際に感じた効果を伺いました。

ユーザーに会う機会はあっても課題が何か確証が持てなかった

ー まず、「キッチハイク」というサービスについて教えてください。

 

藤崎さん

「キッチハイク」は「食でつながる暮らしをつくる」をミッションに、食を通して人と人が出会うシーンを作っていくサービスです。
今は大きく分けて3つのサービスラインがあります。1つ目は料理をする人の元に食べる人が集まる「料理会」。2つ目が「みんなの食卓」です。これはミールキットを使って参加者が調理し、食事をするものです。3つ目が行きたいお店に食事をしに行く「みんなでお店」です。全てに共通するのが、食を通じて人が出会うところです。我々は食を楽しむ人たちが集まるコミュニティを作っていきたいと思っています。

 


 

ー 今回のプロジェクトは「キッチハイク」のアプリのUXを改善したいとのご相談から始まりました。実際、キッチハイクのみなさんはこれらのサービスにユーザーとして参加されていますよね。みなさんユーザーへの理解が深いのではないかと思っています。あえて外部の私たちにご相談いただいた経緯を教えてください。

 

藤崎さん

おっしゃる通りこのオフィスは食事をする会場にしているのでユーザーに直接会うことができます。そこでスタッフそれぞれが意見を聞いてくるわけですが、それを全てのユーザーが感じているのか確証が得られなくて。

 
羽野さん
私たち自身もユーザーとして「キッチハイク」を使っているため、自分たちがあると嬉しい機能=ユーザーも欲しい機能ではないかと考える場合もありました。でも、そういったアイデアが本当にユーザーのニーズに即しているかわからず、課題として感じていました。

 
藤崎さん
社内のプロダクトチームで共通の指針を持って開発に進みたかったのですが、現状の意見の聞き方や解釈の仕方でUXを改善していいのか疑問になっていました。
そんなことを考えていたときにajikeさんのことが頭の中にパッと浮かんで。専門家の言葉ってチームに浸透すると思うんです。専門的な見解を聞くことによって、チームをまた一つ次のステップに成長させたいと思っていました。

 


 

ー 当初は「ユーザーテストにあまり良い思い出がない」と伺いましたが、具体的にはどのようなご経験をされたのでしょうか?

 

藤崎さん

ユーザーにモバイルサイトを使ってもらって、使いにくいところや欲しい機能などのヒアリングをしました。当時は質問の仕方も全然わかっていなかったですね。ユーザーから吸い上げた情報をどのように扱っていいか分からず、結局どんな改善をしていったらいいのか迷いました。
そういった経験があって、ajikeさんからユーザーテストの提案があった時は今回も同じようになってしまうのではないかと少し不安に思ったんです。

言葉ではなく、実際のユーザー行動を見ることができた

 


 

ー そのような経緯があったのですね。今回のプロジェクトを終えて、「ユーザーテストは絶対必要だと思えた」とのお声をいただきましたが、良かったと感じられたのはどのようなところですか?

 
羽野さん

私はユーザーテストの経験がなかったので藤崎ほど不安感はなく、フラットな状態でajikeさんと一緒にやらせていただきました。
まず、言葉ではなくユーザーの行動を見ることができました。現場やスタッフから声は聞くものの、実際にユーザーがスマホを触っているところはなかなか見る機会がないので、スクロールの仕方や視線の移動など、こういう風にアプリを使ってくれているんだなという発見がありました。
あとは、こちらが意図して画面上部に情報を入れて見て欲しいと思っていたものが思いのほかさらっとスクロールされてしまって見られていないことを発見したり。運営側が見て欲しいものとユーザーが見たいものとのギャップがあるというのを肌で感じられたというのはすごく大きかったです。
 


 

藤崎さん

我々が現場で会うのは結局予約をして来た方々なので、「キッチハイク」のことを知っていて実際にサービスを使っているユーザーなんです。ところが今回は「キッチハイク」を初めて使う方々の行動も観察できたので、それがすごく参考になりました。僕たちが見ているページが意外にも見られていなかったり、僕たちが押しているボタンを押していなかったり、というのがすごく新しい発見でした。
 

羽野さん

これからユーザー数をどんどん増やしていきたいと思っているので、今回未来のユーザーの方々の反応を知れたのはすごく良かったですね。

 


 

ネガティブな印象だったユーザーテストが絶対に必要だと思えた

ー プロジェクトを終えてユーザーテストへの印象はどう変化しましたか?
 
藤崎さん
全てがポジティブな印象に変わりました。
今までは100人のユーザーがいたら、行動は100パターンに分かれると思っていました。でも、ajikeさんとユーザーテストをやってみると「共同主観」のようなものがあるということがよくわかりました。100人いたら100通りに分かれるのではなくて、「キッチハイク」を使うユーザーには趣向など共通したこういう感覚があるよね、というのがとてもはっきりと見えたんです。ユーザーテストって、そこを明確に発見できるものなんだなと実感できました。
ユーザーの検索行動を今回の場合は「条件検索型」と「イベント共感型」のように分類し抽象化してもらったのもスッと腑に落ちました。
 
また、ユーザーテストは定量調査と定性調査の間にあると気付きました。
今まではどちらかというとアプリの使用状況を統計的に見たいなというのがありました。一方で定性的に見る機会というものもあって、現場でユーザーと会うことはあったのですが、どうもその中間というのが自分の中でうまく見い出せませんでした。そこが今回のプロジェクトでスッキリしましたね。
 


 

ワークショップで共通認識が生まれたことで、迷いなくリニューアルに臨めた

 

ー 以前のご経験ではテストの結果を収束させる部分で迷ってしまったと伺いしました。今回は解決施策を考えるワークショップを行いましたが、いかがでしたか?
 

羽野さん

まず、ワークショップにキッチハイクのエンジニアやデザイナーが参加したのがすごく良かったですね。課題に対する解決策のブレストをしたと思うのですが、アイデアを拡散しつつも理想論に留めず、実装に起こせるように優先度付けまで行うことが今回のアプリのリニューアルにちゃんと反映されていました。
 

藤崎さん
ワークショップはありがたかったですね。チーム全体で共通認識というか、みんなで考えて納得してアップデートに向き合えたことがチームにとってすごく良かったです。
課題がわかっても、じゃあそれをどうするのか?というところに迷いがあると、なかなか開発も難しくなると思うんです。モチベーションもそうですし。でも、今回のリニューアルに関してはajikeさんのおかげで真っ直ぐに、自信を持って臨めました。
 
もう一つ、これはajikeさんに感謝しかないのですが、以前はレポートにも疑いがありました。例えば、流行りのサービスやトレンドのUIはこうだから「キッチハイク」も同様の機能、デザインにしてみましょうといったものですね。レポートでわかりにきった結果をもらうのは嫌だなと。
でも、今回のajikeさんのレポートは我々のサービスを前提に「キッチハイクさんのことを考えるとこういうものがいいですよね」といった提案でした。それがすごく嬉しかったですね。
 


 

疑問や不安に向き合うことから始めてくれたことが良かった

ー ありがとうございます。今後のサービスの展望を教えてください。
 
羽野さん
キッチハイク体験の本番は、あくまで予約をした後の「現場体験」です。リアルな体験をしてもらうためには、予約に至るまでの体験も同じくらい重要になります。
キッチハイクはユーザーとの距離が近いので、現場からのフィードバックなど数値化できないような定性データ、定量データをうまく組み合わせて行きたいですね。

 
ー 私たちもユーザー体験を向上させていく上でリアルとオンラインをつなぐ「シームレスなUXデザイン」がポイントになると考えています。最後に、ユーザーテストの導入を迷われている方に向けて一言お願いします。
 

藤崎さん
ajikeさんは、ユーザーテストに対する疑問や不安に向き合うところから始めてくれたのがすごく良かったです。
自社サービスを0から作って運用していると「自分たちのサービスは自分たちが一番よく知っている」と思い込んでしまいます。テストをして正解に導かれても、そこに信頼や納得感がないとなかなか腹落ちしないと思うんです。実際、そういう経験をしてきたからこそはじめは半信半疑なところがありました。でも、今回のプロジェクトではそこを払拭するところからやっていただいたので結果にも納得できましたし、スムーズに実装まで進めることができました。
迷われている方には、ajikeさんなどまずはUX専門家として信頼できる会社を探すことをおすすめしたいですね。