
目次
- メールでA/Bテストする際のポイント
- メールでA/Bテストをする方法
- 余談「HTMLメールいいですよね…」
メールでA/Bテストする際のポイント
皆さんが受け取るダイレクトメールの中には「件名」や「本文のキャッチコピー」の違いなど、様々なA/Bテストが実施され、どのパターンがユーザーに効果的か日々検証されています。 メールのA/Bテストでは何が検証できるか、どこが施策のポイントなのかを知り、実際にどのようなA/Bテストが行われたか見ていきましょう。
メールの3大要素を知る
- 件名:開封率に影響
- 差出人名:開封率に影響
- メール内容(構成やデザイン含む):コンバージョンに影響
上記の要素はメール自体のものですが、その他の検証できる要素として投稿時間なども開封率に影響することが考えられます。 簡単にA/Bテストできる順としては「送信時間・日時」>「件名」>「送信者名」>「メール内容」なので、まずは投稿日時から検証してみるのもいいかもしれませんね。 具体的な検証方法については後述します。
事例から学ぼう
いざA/Bテストをしようとしても、どこを検証ポイントにしようか悩みますよね。 そういうときは過去の良い事例から検証ポイントを学びましょう!
クックパッドが試したメールのA/Bテスト
クックパッドでは下記のようなキャッチコピーを数案用いてA/Bテストしていました。
- コーヒー1杯分の値段で
- 9割以上が効果を実感
- 1分でらくらく登録完了
など様々なキャッチコピーがテスト・検証されていたのがわかります。 引用:プレミアム会員110万人超えのクックパッドから学ぶ、5つの有料会員増加施策 | Find Job ! Startup
A/Bテストする箇所は1箇所に絞る
A/Bテストは比較する箇所が複数だと、どの箇所の施策が効いているか検証しずらいので、上記に述べた複数の要素を一度にテストするのオススメしません。結果を焦らず、地道に細かいサイクルを回すのがA/Bテストのポイントです。
正しく検証できているか基準を設ける
検証するのに十分な母数がなかったり検証期間が足りないと、現状で複数パターンのうち1つの案がいい結果が出ていても、長期的に見ると良い結果が出る別案を見落としてしまうので注意が必要です。 A/Bテストは見かけの結果に騙されず、ちゃんと計測できているか?という基準を設けないとうまく機能しません。
メールでA/Bテストをする方法
それでは具体的にメールで計測する方法を説明します。
URLにパラメーターを付けてGoogle Analyticsで計測する。
一番ベタな方法です。ユーザーを飛ばしたいURLに各施策ごとの固有のパラメーターをつけることでA/Bテストの結果をGoogle Analyticsで確認できます。 参考:グーグルアナリティクスでメールマガジンからのアクセスを図る方法 | SEM-LABO
メールの配信リストを作成する
メールリストの分け方としては
- 各案をランダムに配信
- 特定のユーザーだけにランダムに配信
- AもしくはBで分割抽出した残り分
上記でも書いてある通り、メールは特定のユーザーにだけA/Bテストを実施できるという特長があります。 例えば、「20代女性」に絞ったA/Bテストの実施も可能になります。 なので完全にランダムで振り分けることも可能ですが、「誰に送るか」を考慮するのも検証法のひとつです。 ※開封率の調査やユーザーをランダムに振り分けるのが難しいと思う方は、メール配信サービスを利用することをオススメします。
余談「HTMLメールいいですよね…」
HTMLメールがうざいと思っていた時期が、僕にもありました…
FontShopのHTMLメール ここまでメールのA/Bテストについて解説してきましたが、毎日送られてくるメルマガに嫌気がさしている方も多いと思います。 実際、僕もメルマガにあまりい印象を持っておらず、HTMLメールは添付画像も非表示にして大体スルーしていました。
ある日、ちゃんとデザインされたHTMLメールもあることに気づく。
ところが、ある日気まぐれでFancyから送られてきたHTMLメールの画像を表示してみたら、 キレイにデザインされているHTMLメールが送られていたので、今まで感じていたメルマガの野暮ったい印象が一変しました。 スマホ対応など悩ましい点もありますが、対象ブラウザによってはGIFアニメやCSSでの装飾も使えるので、リッチなデザインも可能です。
GmailでHTMLの画像表示が標準になった。
僕が今頃になってHTMLメールを押しているのは今まで見てなかったのもありますが、それだけではありません。 Gmailが標準でHTMLメールの画像を表示することになったのも、HTMLメールに注目するようになった理由です。 Gmail、メッセージに含まれる画像を自動表示するよう変更 -INTERNET Watch
さいごに
メールのA/BテストはWebサイトのA/Bテストに比べると比較的容易になので、機会がある方は是非試してみてはいかがでしょうか? 海外のWebサービスや国内の先進的なスタートアップ企業では、洗練されたデザインのメルマガをどんどん配信しています。 日本ではまだまだテキストだけのEメールが目立ちますが、今後日本でもメルマガのクリエイティブが見直されるときが来ると思います。 そのときにデザインのクリエイティブを定量的に評価できるA/Bテストが役に立つはずです。 メールのA/Bテストについての記事だったのに、ついつい余談が長くなってしまいました… この記事が皆さんのお役に立てれば幸いです。 中川 P.S. アジケでは2014年より事業部のひとつとして「グロースハック(Growth Hack)」事業部を立ち上げました。サイトやサービスの成長させていきたいというご要望にお応えします。是非お問い合わせください。 planGH(グロースハック)| 株式会社アジケ